バイオリンを弾くのに欠かせないアイテムのひとつが弓です。
弓もバイオリンと同様に様々な種類がありますが、違いがわかりにくいですよね。
そもそも、自分のバイオリンに合う弓がどの程度の値段なのかも、迷うポイントだと思います。
今回は、バイオリンの弓についてご紹介!
弓の価格相場と目安や値段による違いだけでなく、弓の選び方や買い替え時についても詳しく解説していきます。
バイオリンの弓の価格相場と目安
バイオリンの弓は、バイオリン本体の3分の1の価格が目安となります。
弓の価格自体は、安いもので2000円ほど、高いもので数千万円と、本体同様にかなりの差があります。
相場を把握するのは難しいですが、初心者や趣味でバイオリンを弾く方には、3~10万円ほどの弓を使われる方が多いです。
中級者~上級者の方だと、楽器の価格に合わせて、20~30万円の弓を購入される方もいらっしゃいます。
バイオリンの最高級弓の値段
バイオリンの最高級弓は、約5000万円ほどです。
この価格は年々高騰しているため、この先最高価格はどんどん更新していくことになります。
フランスの弓の製作者であるドミニク・ベカットやフランソワ・トルテが製作した最上級モデルが、最高級であるとされています。
弓の素材には、持ち手部分に18Kの金やべっ甲を使用しており、見た目もとても美しいです。
バイオリンの弓の値段による違い
バイオリンの弓の値段による違いは主に3つあります。
- 材料
- ブランド
- 音色
それぞれ詳しく解説していきます。
材料
バイオリンの弓の棹には、主にブラジルウッドとフェルナンブコが使用されています。
ブラジルウッドは安く、フェルナンブコは高い弓に使用されています。
特にフェルナンブコは、2007年にワシントン条約により絶滅危惧種に認定されたことから流通が難しく、より高価になっています。
また、毛箱(フロッグ)やネジ(スクリュー)の材料によっても価格が変わっていきます。
毛箱にべっ甲が使用されていたり、ネジに金が使用されることもあります。
とても美しい見た目ですが、べっ甲や金が使用されるとより高価なものになります。
近年では木材だけでなく、カーボン素材の弓も流通しております。
木材よりも気温や湿度の影響を受けにくく、耐久性が遥かに高いです。
さらに、価格もリーズナブルなので、木材の弓と合わせて持つのも良いですね。
ブランド・製作者
バイオリンの弓は、似たような材料を使っていても、ブランドや製作者によって弓の価格が変わります。
例えば、同じフェルナンブコを使用していも、SUZUKIの弓では50,000円、Atelier Noirでは66,000円となります。
これは、バイオリンの弓に限らず、身の回りの生活用品などでも同じことが言えますよね。
仕入れや職人技術、使用者からの評価等で価格が変わるので、ひとつの判断材料にはなりますが、必ずしもその価値が比例するわけではないので、慎重に選びたいところです。
音色
バイオリンの弓は、価格によって音色に差が出てきます。
安価な弓だとバウンドしやすかったり、弦への吸いつきが悪く滑りやすいため、音色にも影響が出ます。
反対に高価な弓は、弦への吸いつきが良いため弦を擦りやすく、しっかりとした美しい音色を出すことができます。
またそういった弓は、弓の反応が良いため発音も良く、さらにスピッカートのように弓を飛ばして弾く奏法がやりやすいです。
あまりにも安価な弓ではバイオリンの上達を妨げる要因にもなりますので、使用しているバイオリンに合う弓を使うと良いですよ。
バイオリンの弓の選び方
バイオリンの弓を選ぶ際は、自分やバイオリン本体との相性で決めることがとても大事です。
先にお伝えしたように、弓の価格の目安としては、バイオリン本体の3分の1の価格が良いとされています。
目安の価格帯から何本か実際に自分のバイオリンで試奏し、相性を見ていきます。
判断するポイントは、自分にとって扱いやすい弓なのかどうか、その弓でバイオリンがよく響いてくれるかなどになります。
弓の見た目は同じように見えても、重さや弓の弦に対する吸いつき具合などに大きく差があるので、慎重に選ぶようにしましょう。
演奏している側と聞く側でも音の聴こえ方は変わりますので、先生に同行してもらうのがベストです。
筆者も生徒さんの楽器選びには何度も同行していますが、選定はいつも楽しさと共に難しさを感じます…!
相談相手は必ずいた方が良いです。
バイオリンの弓の買い替え時とは
バイオリンの弓の買い替え時は、主に3つあります。
- バイオリンを買い替えた時
- 先生に指摘された時
- 弓の棹が折れた時
バイオリンを買い替えた際は、弓も一緒に買い替えることが多いです。
元のバイオリンでは綺麗な音色で響かせられても、新しいバイオリンではそうならないこともあります。
もちろん使えないというわけではないのですが、バイオリンに合った弓の方がより良い音色で弾くことができるでしょう。
バイオリンを習っている方は、先生から指摘されることがあります。
その際は先生に同行してもらい、一緒に新しい弓を選ぶと安心ですよ!
バイオリンの弓を複数所有するメリット
バイオリンの弓を複数所有するメリットが3つあります。
- 弓を修理に出しても練習ができる
- 万が一、本番前に壊れても演奏できる
- 目的別に使い分けられる
弓の修理で何日か預けないといけない時、その期間中全くバイオリンの練習できないと不安になりますよね…
さらに、弓を1本しか持っていない場合、滅多にありませんが、発表会などの本番直前に弓が壊れたら弾けなくなってしまいます。
そういったトラブルがあっても、弓を複数持っていればバイオリンが弾けるので、複数あった方が安心です。
また、練習用と本番用に使い分けたり、奏法によって弓を使い分けることもできます。
例えば、特殊奏法のひとつであるコルレーニョのように、弓の棹で弦を叩くように弾く奏法では、弓を痛めやすいです。
そういった時に、メインの弓以外に弓がもう1本あると、安心して演奏できます。
バイオリンの弓の値段による違いまとめ
ここまでバイオリンの弓についてまとめました。
- バイオリンの弓の相場
- 最高価格は約5000万円
- 弓の選び方
- 弓の買い替え時
- 弓を複数所有するメリット
ぜひ、参考にしてみてください。
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