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バイオリンの重音は難しい!組み合わせや難易度・練習方法を解説

バイオリンの重音をかっこよく弾きこなしている姿はかっこいいですよね!

そんな姿に憧れを持つ方も少なくないはず…

重音には様々な組み合わせがありますが、いざ練習してみてもうまく弾けず、筆者もいまだに難しさを感じます(;’∀’)



そこで、今回はバイオリンの重音についてまとめました。

重音の組み合わせや難易度、難しいと感じる方へのアドバイスを解説していきます。

この記事を書いたバイオリニスト
目次

重音と和音の違い

重音と和音は、同時に弾く音の数によって決まります

2つの音を同時に弾く場合は重音と言い、音を重ねるという意味があります。

一方で和音とは、3~4つの音を同時に弾くことを表します。

このように、音の数によって名前が違うので覚えておきましょう。

バイオリンの重音は難しい

https://twitter.com/chisan183nomori/status/1396045746483261448?s=46&t=LUZu_kNG841c7ynBE5t3_A

バイオリンの重音は基礎的な技術ではありますが、難しい技術のひとつでもあります。

重音は2つの音を1:1の音量で弾かなければなりません。

つまり、弓の角度が常に一定でないと音量がどちらかに偏ってしまったり、単音になってしまうのです。

特に、まだ弓の動かし方が不安定なまま挑戦すると、やはり弓の角度を保てず、うまく弾けません。

そのため重音に取り組む際は、まずは自分の弓の動かし方が安定しているかチェックしましょう。

また、重音で指を押さえる際は、指をしっかりと立てる必要があります

特に重音の低い方を押さえる時に指が寝てしまうと、隣の弦に触れてしまい、音が鳴らなかったり、濁ってしまいます。

そのため、しっかりと左腕を内側に入れ、指でトンネルを作るようなイメージで押さえるようにしましょう。

バイオリンの重音練習の教本

https://twitter.com/k_kunisue/status/1571453490081468418?s=46&t=LUZu_kNG841c7ynBE5t3_A

バイオリンの重音練習ができる教本がいくつかあります。

(※ただし、初心者の方は教本に出ている内容で十分練習できますので、先生とよく相談してくださいね。)

その中から4つの教本をご紹介します。

  • 小野アンナの音階教本
  • セヴシックOp1-1
  • ヴァイオリンのための初めての重音練習
  • カールフレッシュ

それぞれの特徴を解説していきますよ!

小野アンナの音階教本

小野アンナの音階教本は、初めて音階教本を手に取る方におすすめです。

日本で最もよく使われている音階練習の教材なので、バイオリンの先生も全員使っているはずです!

様々な重音練習だけでなく、2~3オクターブの音階練習もできるようになっています。

そのため、まだ音階教本を持っていない方にぴったりな1冊です。

セヴシックOp1-1

セヴシックOp1-1は、特に初心者の方におすすめです。

重音の導入練習ができるため、初めて重音に取り組む方には取り組みやすい本です。

また、セヴシックは重音の練習だけでなく、左手を強化する練習や弓の練習も載っています。

そのため、バイオリンのフォームを矯正したり、指の動かし方を身に付ける等基礎力をアップさせるのにぴったりな1冊です。

ヴァイオリンのための初めての重音練習

ヴァイオリンのための初めての重音練習は、重音に特化した教本です。

初めて重音に挑戦してみたものの、なかなかうまく弾けない!という方におすすめ!

重音の導入練習から後半は重音のある曲がいくつか載っています。

そのため、曲を楽しみながら重音の練習ができるのが魅力的な1冊です。

カールフレッシュ

カールフレッシュは、中級者~上級者におすすめです。

それぞれの調で様々な重音の練習ができるので、この1冊があれば重音を網羅することができます。

有名な音階教本の1つでもあるため、中級者以上で音階教本も探されている方にぴったりの1冊です。

バイオリン重音の組み合わせと難易度&練習方法

バイオリンの重音の組み合わせはいくつかありますが、その中から6つ厳選してご紹介します。

ここでは、それぞれの難易度と練習方法について詳しく解説していきます。

うまく音が取れない方は、ぜひチェックしてください!

6度の重音

6度の重音は、普段の指の押さえ方とほとんど変わらず弾くことができるため、重音の中では1番取り組みやすいです。

使う指は「0・1」、「1・2」、「2・3」、「3・4」のいずれかの組み合わせです。

6度には長6度と短6度があり、それぞれ短2度(半音)をいくつ含むかで決まります。

それにより、指を離して押さえるのか、くっつけて押さえるのかが変わっていきます。

長6度は、短2度(半音)を1つ含むもので、指の押さえ方が離れます。

一方で短6度は、短2度(半音)を2つ含み、指の押さえ方はそれぞれのがくっつく形になります。

そのため、6度の重音を練習する際は、長6度なのか短6度なのか判断し、指が離れるのかくっつくのか意識して練習しましょう。



理論的な話が難しく感じる方は、実際に音を出して一つずつ確認すればOKです^^

3度の重音

3度の重音では、左腕を内側に入れて指をしっかり立てないといけないため、6度の重音よりも難易度が上がります

「0・2」、「1・3」、「2・4」のいずれかの組み合わせで指を押さえていきます。

0,1,2が高い弦を、2,3,4が低い弦を押さえる形となるため、手を握るような形に似ていることからどうしても力が入りやすくなります。

そのため、3度の重音を練習する際は、左手が脱力できているかチェックするようにしましょう。

1オクターブ(8度)の重音

1オクターブの重音は、左手が無理な形にならず、音が正しいか判断しやすいため、ポジションチェンジをしっかり習得していれば比較的取り組みやすい重音です。

指の組み合わせは、主に「1・4」を使いますが、高ポジションでは指の間隔が狭くなることから「1・3」を使うことがあります。

開放弦を使う場合は、「0・3」で弾いていきます。

また、テンポの速い箇所では「1・3」と「2・4」を交互に使うこともあり、こちらは難易度の高いテクニックになります。

初めて1オクターブの重音に取り組む際は、「1・4」の組み合わせから練習するようにしましょう。

5度の重音

5度の重音は、特殊な指の押さえ方をするため、少し難しい重音になります。

同じ指で2本の弦を押さえる必要がありますが、普段と同じ押さえ方だと音程がずれてしまいます。

また、指の太さによっても押さえやすさが変わり、指の細い方は普段より少し指を寝かせる必要があります。

ちなみに、2本の弦をしっかりと押さえようとすると音程がずれやすいので、しっかり押さえすぎないようにしましょう!

10度の重音

10度の重音からは、上級者向けのテクニックになるため、難易度はかなり高いです。

指の組み合わせは、開放弦を伴う場合は「0・3」を使い、それ以外は「1・4」のため、かなり手を広げる必要があります。

練習する際は、まずは4の指から1の指を開いてとるようにしていきましょう。

しっかり肘を内側に入れ、指の根元から手を開くのがコツですが、そもそも少しでも間違ったフォームだと困難です!



また、腱鞘炎になりやすいので、練習のやりすぎには注意しましょう。

筆者は1回10分程度までしかやらないようにしています。

12度の重音

12度の重音では、1オクターブの重音と5度の重音を組み合わせような指の形になり、最も難しい重音のひとつです。

指の組み合わせは「1・4」となり、1で2本の弦を押さえ、4はフラジオレットになります。

開放弦を伴う場合は、指は押さえる必要がなく、高い方の弦を3でフラジオレットにして弾きます。

12度の重音を練習する際は、まずは1で2本の弦を押さえられるようになってから、4を乗せるようにするとうまくいきやすいですよ!

バイオリンの和音の弾き方

バイオリンの和音2種類の弾き方についてご紹介していきます。

なかなか綺麗に和音を鳴らせない方は必見ですよ!

3和音

3和音を弾く際は、2つの弾き方があります。

多いのはバラして弾く弾き方で、下と真ん中の音を鳴らしたらすぐに真ん中と上の音を鳴らすことで同時に鳴っているように聴かせる弾き方です。

もうひとつは、3つの音を同時に鳴らす弾き方です。

3つ同時に鳴らす際は、弓から弦に圧をかけ、弦の並びのアーチをなだらかにして弾きます。

また、駒に近づくほどアーチがきつくなるため、指板の近くで弾くと3つ同時に弾きやすいです。

4和音

4和音を弾く時は、下2つと上2つの音に分けて弾いていきます。

短い音符を弾く場合は、下2つの音から上2つの音にかけて素早く弾いて、同時に鳴っているかのように弾きます。

のばす音の場合は、下2つの音を少し弾いたら(音量は強め)上2つの音を鳴らし続けるような弾き方になります。

いずれにせよ4本の弦を同時に弾くことは物理的にできないため、分けて弾くと覚えておきましょう。

バイオリンの重音・和音は練習しすぎに注意

バイオリンの重音や和音の練習のしすぎには、注意が必要です。

普段の弾き方よりも無理な身体の使い方をするため、慣れていないと手や腕を痛めることがあります。

腱鞘炎になるなど、病院での治療が必要になることもありますので、うまく弾けなくても練習をやりすぎないようにしましょう。


目安としては、「ちょっと疲れてきたな」と思ったくらいで休憩してください!

「ちょっと痛いな」と思ったらやりすぎです…!

バイオリンの重音の難しい組み合わせまとめ

ここまで、バイオリンの重音についてまとめました。

  • 重音と和音の違い
  • それぞれの重音の練習方法
  • 和音の弾き方
  • 重音・和音の練習はほどほどに!

ぜひ、参考にしてみてください!

あっぴのバイオリン特典

この記事を書いた人

バイオリン初心者に役立つ情報をXやブログ、公式LINEで発信|講師歴15年|指導人数100名以上|音大卒・教員免許あり|30代・4歳と2歳の姉妹を育てるママ

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