バイオリンの奏法には、レガートやピチカートなどたくさんの種類があります。
曲の難易度が上がるにつれて、難しい特殊奏法もどんどん出てきますよね。
しかし何の解説もなく、記号のみで書かれていることが多いため、弾き方に困ることもしばしば…
そこで今回は、バイオリンの奏法一覧をご紹介!
奏法の記号や弾き方についてまとめた奏法一覧を、表形式で解説していきます。
バイオリンの特殊奏法は全部でいくつある?

バイオリンの特殊奏法は、名前がないものを含めると無数に存在しています。
そこで今回は、よく出てくる主なバイオリンの奏法を39種類ご紹介していきます。
これらを覚えておけば、ほとんどの曲を弾くことができますので、少しづつ覚えていきましょう!
バイオリンの奏法一覧と記号

バイオリンの奏法について、表でまとめました。
記号や読み方、弾き方を解説していきます。
楽譜を見てわからない記号が出てきたら、ぜひ参考にしてみてくださいね!
記号 | 読み方 | 弾き方 |
![]() | ダウン | 弓元から弓先へ弾く |
![]() | アップ | 弓先から弓元へ弾く |
flosch | フロッシュ | 弓元で |
mitte | ミッテ | 弓の真ん中で |
Sp. | シュピッツェ | 弓先で |
![]() | スタッカート | 音を素早く切る |
![]() | スピッカート | 弓の重心あたりで飛ばす |
sautlle | ソティエ | 弓を弦に置き、手首から素早く飛ばすように弾く |
ricochet | リコシェ | 弦に弓を落とした時の跳ね返りを利用して、弓を返さず弾く |
![]() | テヌート | 音の長さを十分に保つ |
![]() | ポルタート | 音を柔らかく切る |
legato | レガート | 音を切らず、なめらかに弾く |
detache | デタシェ | 弓の圧を一定に保ち、音を切らない |
![]() | アクセント | 音を強調させる |
marc. | マルカート | それぞれの音をはっきりと発音させる |
martele | マルトレ | 発音時は弓の圧をかけはっきりとさせ、直後に抜く |
pizz. | ピチカート | 弦を右指ではじく |
![]() | 左手ピチカート | 弦を左指ではじく |
![]() | バルトークピチカート | 弦をしっかりと引っ張り上げ、離す |
arco | アルコ | 弓で弾く |
![]() | 重音 | 複数の音を同時に鳴らす |
![]() | ポジションチェンジ | あるポジションから他のポジションへ移動する |
vibrato | ビブラート | 音を押さえて揺らし、響きを豊かにする |
con sord. | コン ソルディーノ | ミュート(消音器)をつける |
senza sord. | センザ ソルディーノ | ミュート(消音器)を外す |
sul G,D,A,E | スル ゲー、デー、アー、エー | 指定の弦で弾く |
sul ponticello | スル ポンティチェロ | 駒に近い場所で弾く |
sul tasto | スル タスト | 指板の上で弾く |
col legno | コル レーニョ | 弓の棹で叩く |
![]() | トリル | 記号のある音と1つ上の音を素早く交互に弾く |
![]() | プラルトリラー | 記号のある音の後、1つ上の音を弾き、すぐに元の音に戻る |
![]() | モルデント | 記号のある音の後、1つ下の音を弾き、すぐに元の音に戻る |
![]() | ターン | 記号のある音→1つ上の音→記号のある音→1つ下の音→記号のある音 |
![]() | 転回ターン | 記号のある音→1つ下の音→記号のある音→1つ上の音→記号のある音 |
![]() | ポルタメント | 次の音に到達する前の経過音を鳴らす |
![]() | グリッサンド | 2つの音の間の音を指で滑らせ、均一に鳴らす |
![]() | トレモロ | 同じ音を何度も細かく素早く弾く |
![]() | 自然フラジオレット | 指定の音を押さえず、軽く触れる |
![]() | 人工フラジオレット | 下の音の押さえ、上の音は触れる |
バイオリンの奏法で最も難しいのは?

先ほど紹介しましたバイオリンの奏法の中で最も難しいのは、人工フラジオレットです。
なぜなら、押さえる指も触れる指も、正確な場所でないと鳴らないからです。
さらに、人工フラジオレットではビブラートをかけるとさらに難易度が上がります。
ビブラートをかけようとすると指がずれてしまい、思うようにビブラートがかけられないことも多いです。
有名なモンティ作曲のチャルダッシュでは、中間部に人工フラジオレットが出てきます。
フラジオレット自体がそもそも、鳥のような鳴き声で美しい音色です。
動画のようにビブラートをかけられるとさらに美しい音色になりますね。
バイオリンの奏法一覧と記号まとめ
ここまで、バイオリンの奏法についてまとめました。
- バイオリンの奏法主な39種類
- 奏法一覧
- 最も難しいのは人工フラジオレット
ぜひ、参考にしてみてください!
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