バイオリンを弾く前に、必ず調弦を行いますよね。
その際に、ペグが固くて回らない!なんてことが、しばしばあります。
酷い時は力いっぱいペグを回してもびくともせず、調弦だけで疲弊してしまうことも…
そこで今回は、バイオリンのペグについてご紹介していきます。
ペグが固くて回らない原因や今すぐできる対処法など、詳しく解説します。
バイオリンのペグが固くて回らないことはよくある?
バイオリンのペグが固くて回らないことはよくあります。
バイオリンのペグは木でできているので、環境によっては木が膨張したり、縮んだりします。
そのため、ペグが膨張すると、回そうとしても固くて回らず、両手で回さないと動かないこともあります。
バイオリンのペグが固くて回らない原因
バイオリンのペグが固くて回らない原因は、高い湿度やペグの押し込みすぎです。
ペグは木でできているため、湿度が高いと湿気を吸収し、膨張してしまいます。
それにより、ペグとペグ穴の隙間がなくなり、回しても固くて回らなくなります。
反対に湿度が低すぎると収縮するため、ペグが止まらなくなることもあります。
また、ペグは内側へ徐々に細くなっており、押し込むことでペグが止まるようになっています。
そのため押し込みすぎてしまうと、ペグとペグ穴の隙間がなくなり、ペグが固くなります。
あまり強く押し込みすぎないように注意しましょう!
バイオリンのペグが動かない時の対処法
バイオリンのペグが動かない時の対処法を5つ紹介していきます。
- ペグを抜きながら回してみる
- 冷房の効いた部屋に半日置く
- ケースに乾燥材を入れて半日置く
- ペンチやハンマーを使う
- 弦楽器工房や専門店にメンテナンスを依頼する
それぞれ詳しく解説していきます。
ペグを抜きながら回してみる
ペグが固くて回らない時にまず試してほしいのは、ペグを抜きながら回すことです。
バイオリンのペグは、内側へ徐々に細くなっており、内側に押し込むことでペグが止まるようになっています。
そのため、ペグを抜きながら回すことで緩くなり、ペグが回しやすくなります。
一番手軽にできて、すぐに解決しやすいので、ペグが固くて回らない時はまず最初にやってみてください!
冷房の効いた部屋に半日置く
冷房の効いた部屋に半日置くと、ペグが動くようになる可能性があります。
なぜなら、冷房の効いた部屋ではペグが乾燥しやすく、吸収した湿気を逃がせるので、ペグが回しやすくなります。
ただし、冷房の風が直接当たると乾燥しすぎてしまい、バイオリンの板が剝がれる恐れがあります。
そのため、冷房の風が直接当たらない場所に置くようにしましょう。
ケースに乾燥材を入れて半日置く
ケースに乾燥剤を入れて半日置いてみましょう!
ペグが湿気を吸収している状態なので、乾燥剤を入れることで解決できます。
その際、服やお菓子などに使われる乾燥剤ではなく、弦楽器用の乾燥剤を使うようにしましょう。
ペンチやハンマーを使う
上記3つのやり方でも解決できず、どうしても自分でやりたい場合は、ペンチやハンマーを使う手段もあります。
ペンチを使う場合は、傷つけないためにペグの持ち手を布で包み、その上からペンチで挟んで回してみてください。
ハンマーの場合は、持ち手と反対側から叩きましょう。
ただし、どちらも力技であり、バイオリンが破損する可能性が高いです。
そのため、もしやる際は少しずつ加減しながらやるようにしましょう。
弦楽器工房や専門店にメンテナンスを依頼する
どうすることもできない場合は、弦楽器工房や専門店にメンテナンスを依頼しましょう。
例えば、ペグに合うようにペグの穴を開けなおしてくれる場合があります。
あくまで一例ではありますが、それぞれのバイオリンに合った対処やアドバイスをしてくれるので安心ですよね!
弦楽器工房や専門店に依頼する場合は、いきなり行くのではなく、電話で予約してから行くようにしましょう。
バイオリンのペグが固くならない対策
予め、バイオリンのペグが固くならないように気を付けたいポイントが3つあります。
- 楽器は適切な場所に保管する
- バイオリンのケースには湿度計&乾燥材を入れる
- ペグコンポジションを使う
それぞれ詳しく解説していきます。
楽器は適切な場所に保管する
バイオリンにとって適切な場所は、気温や湿度が安定した場所です。
バイオリンは、気温や湿度にとても敏感で、ペグだけでなく本体にも影響を与えます。
気温や湿度が変動しやすい窓際やエアコンの風が直接当たるような場所では、本体が割れることもあります
そのため、なるべく温度や湿度が一定の場所に置くようにしましょう。
ちなみに筆者はクローゼットに保管するようにしていますよ^^
バイオリンのケースには湿度計&乾燥材を入れる
バイオリンのケースに湿度計や乾燥剤を入れて置くと、ベストな湿度を保ちやすくなります。
バイオリンにとって一番良い湿度は50%前後です。
湿度計があることで目で見てわかりやすいのと、乾燥剤を入れておくことで湿気を吸収するのを防いでくれます。
ただし、冬の時期に乾燥剤を入れてしまうと乾燥しすぎてしまうので、冬は入れないようにしましょう。
ペグコンポジションを使う
ペグコンポジションをペグに塗ることで、ペグが回しやすくなります。
そもそもペグコンポジションは、ペグの滑り具合を整えてくれるものです。
使う際は、弦を緩めてペグを引き抜き、ペグのペグ穴が当たる場所に塗るようにしましょう。
また、ペグコンポジションには黒色や茶色のものがあります。
自分が使っているペグの色によって使い分けると良いですよ!
ペグコンポジションを持っていない場合やすぐに用意できない場合、あまりおすすめはしませんが代用品を使うのも一つの方法です。
身の回りにあるもので、2B~4Bの鉛筆で代用ができます。
その際も、ペグコンポジションと同じようにペグのペグ穴が当たる場所に塗りましょう。
ただし、効果はあまり大きくない上、楽器が汚れてしまうので、自己責任で行ってくださいね(;’∀’)
バイオリンのペグは自分で交換できる?
バイオリンのペグの交換は、基本的には弦楽器工房や専門店に依頼した方が良いです。
どうしても自分で交換したい場合は、新しいペグとペグを削るペグシェーパー、ペグに穴をあける電動ドリルが必要です。
それぞれ揃えるのにペグ4本で5,000~15,000円、ペグシェーパーで20,000~50,000円、電動ドリルで5,000円ほど費用がかかります。
ただし、自分で交換する場合はどうしてもリスクがあり、おすすめできません。
ペグ穴に合わせてペグを削ったり、電動ドリルで穴を開ける必要があり、それぞれを正確に仕上げないといけません。
少しでも削りすぎてしまうと、ペグをペグ穴に隙間ができてしまい止まらないため、やり直しになってしまいます。
どうしても自分でペグを交換したい場合を除いて、基本的には弦楽器工房や専門店にお任せした方が安心ですし、道具を揃えるよりも安く済みます。
ヴァイオリンのペグが固くて回らない原因と対策まとめ
ここまで、バイオリンのペグが固くて回らない原因についてまとめました。
- ペグが回らないのはよくあること
- 湿度によってペグが固くなる
- ペグが回らない時の5つの対処法
- ペグが固くならない3つの対策
ぜひ、参考にしてみてください!
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