バイオリン弦は、定期的に張り替える必要があるのはご存知ですか?
バイオリン弦は消耗品なので、長い間使い続けると弦が切れてしまいます。
時には、演奏中に弦が切れてしまうこともあります。
では、どのタイミングで張り替えた方が良いのでしょう?
ここでは、バイオリン弦の張り替え方や張り替えるタイミングを紹介!
さらに、本番前の対処法も詳しく解説していきます。
バイオリンの弦交換のタイミングはいつ?
バイオリンの弦交換のタイミングは、主に2パターンあります。
- バイオリン弦の寿命がきたら
- 本番前のベストタイミングで弦を張り替える
それぞれの弦交換のタイミングについて詳しく解説していきます。
バイオリン弦の寿命がきたら
バイオリン弦は消耗品なので、いつか寿命がきてしまいます。
寿命がきたかどうかは簡単に確認することができます。
- 音色が悪くなった時
- 弦が錆びた時
- 弦の巻きがほつれてきた時
バイオリンの弦の構造は、真ん中に芯があり、その周りを巻線をぐるぐると巻かれています。
そのため、画像のように、巻線がほつれてくることもあります。
どの場合でも、そのまま弾き続けると、弦が切れてしまうので、切れる前に弦を交換するようにしましょう。
本番前のベストタイミングで弦を張り替える
発表会やコンクール前に、バイオリン弦を張り替えることで、バイオリンがよく鳴る状態で本番を迎えることができます。
だいたい本番の1週間前に張り替えると良いです。
弦を張り替えたばかりの時は、まだチューニングが安定しなかったり、固い音色で鳴ってしまいます。
ほとんどの弦が、1週間経つと安定し、豊かな音色で鳴ってくれるので、本番1週間前が弦を張り替えるベストタイミングです。
バイオリンの弦が本番直前に切れたらどうする?
バイオリンの弦が本番直前で切れてしまうとかなり焦りますよね(;’∀’)
本番だけでなく、レッスン直前でも結構嫌なもの…。
しかし、筆者も何度か経験があります。
本番直前で切れた場合は、弦交換した時に外した古い弦を張るようにしましょう。
古い弦を張る理由は、既に弦が伸びていて調弦が狂いにくいからです。
新しい弦を張ってしまうと、頻繫にチューニングする必要があり、演奏どころではなくなってしまいます。
古い弦を使用する際は、劣化していると切れやすいため、寿命を迎えていない弦があるとベスト!
また、古い弦がない場合は、スチール弦を使用するのが無難です。
スチール弦は、ナイロン弦やガット弦より短時間でチューニングが安定するので、予備をスペアとして持っておくと安心です。
バイオリン弦の張り替えの値段
バイオリン弦の張り替えは、楽器店や弦楽器専門店で実施されています。
工房に行けば確実に依頼できますが、それ以外にもヤマハ・クロサワバイオリン・島村楽器などで弦の張り替えサービスを行っています。
ヤマハの場合は、ヤマハで弦を購入すると無料、それ以外の場合は1本110円なので、良心的な価格ですね。
クロサワバイオリンは、550円で4本全て張り替えてもらえます。
また、島村楽器では、島村楽器で弦を購入すると1本165円です。
島村楽器以外で購入した弦を張り替えてもらう場合は、1本220円となります。
お店の弦の張り替えサービスを利用する際は、弦の張り替えができるスタッフがいるかどうか事前に確認しましょう。
弦の張り替えができるスタッフさんは限られているので、いつでもお願いできるとは限りません。
実際に、私が楽器店に勤めていた時も、弦交換ができるのは私一人だけでしたので、ご注意くださいね!
バイオリン弦交換は初心者でもできる?
バイオリンの弦交換は初心者でもできます。
バイオリン弦の張り替え方は、のちほど詳しく紹介していきます。
弦交換するのが不安な場合は、楽器店や弦楽器専門店で依頼しても良いでしょう。
ただし、練習中や保管中に弦が切れてしまうことは少なからずありますので、ご自身で対応できるようにしておくのがベターです。
レッスンを受けている方なら、先生にやり方を教わるのも良いですね!
バイオリン弦の張り替え方
バイオリン弦の大まかな張り替え手順は以下の通りです。
- まずは、古いバイオリン弦を1本外す
- 外した箇所に新しいバイオリン弦を張る
- 再度1の手順に戻り、他の弦も同じように張り替える
ここで注意したいのが、バイオリン弦を張り替える際は、4本同時に弦を外さないことです。
駒やバイオリン内部に立っている魂柱が倒れてしまう恐れがあります。
そうなると、バイオリンに傷がついたり、壊れてしまうこともあるので、必ず1本ずつ弦を張り替えるようにしましょう。
また、弦を張り替える順番は、外側の弦(G線・E線)→内側の弦(D線・A線)で行うと、弦の張り替えがしやすいです。
それでは、それぞれの手順について、詳しく解説していきます。
古いバイオリン弦を外す
1. ペグを手前に回し、バイオリン弦を緩める
2. ペグの穴から弦を引き抜く
3. テールピースの穴から下に弦をスライドし、引き抜く
新しいバイオリン弦を張る
1. バイオリン弦をペグの穴に手前から奥へ入れ、5mmほど先端が出るようにする
(G線・E線を張る場合は、写真のように隣の弦を内側に寄せておくとやりやすいです)
2. ペグを奥へ回し、弦がペグの持ち手側に1周させる
3. 2周目はペグの持ち手と反対側に巻くようにし、はみ出た弦の先端を挟み込むようにする
4. 3周目以降は弦が重ならないようにペグの持ち手側へ巻いていく
5. テールピースに弦を引っ掛けても、弦が外れないくらいの長さになったら、テールピースに弦を引っ掛ける
6. 駒とナットの溝に弦を合わせる
7. 隣の弦を内側に寄せていた場合は元の位置へと戻し、ペグを回し、チューニングを行う
8. 最後に、駒が傾いていないか確認しましょう!
もし駒が傾いていたり、倒れてしまった場合は、別記事「バイオリンの駒調整のやり方」で解説しているので、参考にしてください!
バイオリン弦の張り替え方とタイミングまとめ
ここまでバイオリン弦の張り替え方とベストタイミングについて、紹介していきました。
- バイオリン弦の寿命が来たら張り替える
- 本番1週間前にバイオリン弦を張り替える
- 弦の張り替えサービスを利用する時はヤマハがおすすめ
- バイオリン弦の張り替え方
- バイオリン弦は必ず1本ずつ張り替える
バイオリン弦を張り替える時は、是非参考にしてみてください!
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